30代の大腿骨頸部骨折日記

実際にけがをした人からリクエストがあり、閉鎖したブログのうち、大腿骨頸部骨折に関する記事だけ復活させます

30代の大腿骨頸部骨折13〜逆転〜

僕は自分の事を、運のいい人間だと思っていました。今回、運悪く怪我をする前までには、挫折といえば国家試験に何度も落ちた事ぐらいで、それも自分の勉強不足が原因でした。

こんな訳の分からない、理不尽な理由で怪我や病気をした事はなく、いくら50%で再手術と言われても、心のどこかで、自分は運がいいから、50%も確率があるなら、いい方を引けるだろうと思っていました。そして足が痛くなってなかったので、まさかズレてるなんて思いませんでした。

そして、今まで4ヶ月も全く体重をかけない生活をしていたのに、突然松葉杖なしで歩き始めると、あっという間にひざが痛くなってしまい、結局は片手杖で歩くことになりました。もう治らない、人工股関節にしなければならない可能性が高くなった状況ですが、免荷から解放された喜びは大きかったです。段々ともうこれだけ頑張ったんだし、免荷から解放されるなら人工股関節でもいいと思うようになってきました。そして、相変わらず股関節は全く痛くなかったので、やはり本当はズレていないのではないかという思いも強くなってきました。本当にズレてたら痛いはずだからです。

とはいえ、そんなにスマートに対処できたわけでもなく当時のlineを見ると、妻に八つ当たりしたり、怪我当時にザマーミロ!みたいな事を言ってきたツイッターの頭おかしいオッサンにこのタイミングで復讐しようとして、返り討ちにあったり、、

当時のlineやメールを見ると、自暴自棄になっている状況がよくわかります。でも4ヶ月の辛い免荷を経て段々と覚悟が決まってきたのも事実でした。

前回の診察から2週間後にまた診察を受けることになっていました。ここでズレが止まれば僕の勝ちと言われていました。でも、散々裏切られてきた股関節なので、もう信じる事が出来なくなっていました。淡々と日々を過ごし、レントゲンを撮って、診察室に入りました。ひざが痛くてまだ杖をついていました。

O先生は「まだ杖をついているんですね、、」と仰いました。

そして真っ直ぐに僕を見据えて

「Mさん、良かったですね。ズレは止まったみたいです。前のレントゲンを見た時は、もうダメだと思いました。でもこれならいけるかもしれない。いや、いける気がしてきたんです」

 

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