報道されないジャニー喜多川の未成年に対する性的虐待疑惑について

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ジャニー喜多川がなくなったが、昭和平成のゲイ能の大功労者である超大物が亡くなった!というトーンで彼の泣けるエピソードやジャニタレ達の追悼の言葉や涙を流して、美談に仕立て上げている。このツイートなどはこの雰囲気をよく捉えているので参考に引用したい。

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亡くなった人を叩く趣味はないが、彼の功罪のうち、余りにも罪を取り上げなさすぎる報道姿勢に疑問を感じる。これは今に始まった事ではない。彼の未成年に対する性的虐待の疑惑は一部のメディアを除いてほとんど報道されてこなかった。その姿勢が功を奏して、今ではジャニー喜多川性的虐待疑惑を知らない人もいる。殆どの情報はwikipediaにのっているが、勝ち逃げを許さないという思いから、この疑惑について改めて整理をしたい。

文春との裁判について

彼の性的虐待疑惑については、殆ど報道されていなかったと書いたが、1990年代までは、公然の秘密として、ジャニーズでは未成年に対する男色の強要が行われているという噂は根強くあり、当時田舎の高校生であった僕も何となく知っていた。真偽不明だが、15歳になると、ジャニー喜多川プレゼンツの割礼の儀式を受けなければならないという噂を聞いた記憶がある。

1990年代後半には、文春がジャニーズ事務所を批判するキャンペーンを繰り広げ、ジャニー喜多川の同性愛強要や、メンバーの喫煙を取り上げた。

ジャニーズ事務所は、これに対して、記事が名誉毀損であるとして、文春に対し1億円あまりの損害賠償を要求する民事訴訟を起こした。ここからwikiを引用する。

2002年(平成14年)3月27日の一審判決では東京地裁は文春側に880万円の損害賠償を命じた。文春側はこれを不服として東京高裁に控訴した。2003年(平成15年)7月15日の二審判決では、ジャニー側の所属タレントへの同性愛行為を認定した(矢崎秀一裁判長)。このため、同性愛部分の勝訴は取り消され、損害賠償額は120万円に減額された。ジャニー側は損害賠償額を不服として最高裁に上告したが、2004年(平成16年)2月24日に棄却され(藤田宙靖裁判長)、120万円の損害賠償と同性愛行為の認定が確定した。

なんと裁判所は所属タレントへの同性愛強要部分の文春の記述は、根拠があると認めてしまったようなのである。しかも最高裁判所で控訴が棄却され、認定が確定してしまった(この判例の現物は見つけられなかった)。

少なくとも文春がいい加減に書いた飛ばし記事ではなく、それなりに取材をして、また同性愛強要疑惑が真実に足るという文春の判断は妥当であると裁判所は認めてしまったようなのである。

国会質問について

ジャニー喜多川の未成年への性的虐待はなんと2000年に国会で取り上げられ、問題視された事もある。

衆議院会議録情報 第147回国会 青少年問題に関する特別委員会 第5号

少し長いが、坂上議員(当時)の質問文を引用したい。

次に最も深刻な問題であるジャニー喜多川社長のセクハラ疑惑についてお聞きしたいと思います。
報道によれば、ジャニー喜多川社長は、少年たちを自宅やコンサート先のホテルに招いて、いかがわしい行為を繰り返しておるという内容のものであります。なぜ少年たちがこんな行為に耐え忍んでいるかといえば、ジャニー喜多川社長に逆らうと、テレビやコンサートで目立たない場所に立たされたり、デビューに差し支えるからというのであります。
 私は独自の調査で、ジャニーズ事務所に所属していたことのある少年の母親の手紙を手に入れました。少し長くなりますが、御紹介をさせていただきます。
うちの現在高校二年生の息子も、中三の冬にオーディションに合格し、約一年間ジャニーズジュニアをしていましたが、事務所からのコンタクトがなくなり、自然にやめたような形になりました。ずっと後になって息子から聞いたのは、オーディションに受かってから初めてレッスンに行ったとき、先輩のジュニアから、もしジャニー喜多川さんから、ユー、今夜はホテルに泊まりなさいと言われたとき、多分ホモされるかもしれないけれども、それを断ったら次から呼ばれなくなるから我慢しろと教えられたそうであります。息子はジャニーさんの好みでなかったらしく一度も誘われなかったので、清い体でやめることができましたが、何人かはこの行為を受け、お金をもらっていたそうであります。今テレビでにこにこして踊っているジュニアたちは、陰ではそんなつらい思いをしておるかと思うとかわいそうです。
 こういう内容であります。こういうことが事務所でまかり通っているわけであります。
ジャニー喜多川氏は、親や親権者にかわって児童を預かる立場であります。児童から信頼を受け、児童に対して一定の権力を持っている人物が、その児童に対して性的な行為を強要する。もしこれが事実とすれば、これは児童虐待に当たるのではありませんか。

「多分ホモされるかもしれないけど」というフレーズが印象に残る。

国会でこんな話が出るぐらいだから、2000年当時は、こんな話をたくさん聞いたものだ。しかし、ある時から報道がされなくなった。同性愛強要部分は事実認定されたものの、文春がジャニーズ事務所に敗訴してしまったのは、一つのきっかけだっただろう。

2000年代中頃ぐらいからだろうか。沢山の人気グループを抱えるジャニーズに逆らえば、関連メディアにジャニーズを出してもらえなくなるという懸念から、性的虐待疑惑に限らず、ジャニーズに都合の悪い報道は殆どなされなくなってしまったように思う。

暴露本について

ジャニーズ事務所の卒業生のうち6人ほどが、退社後に暴露本を出し、その全てで性的虐待を受けた事を暴露している。

特に生々しいのは、ジャニー喜多川性的虐待に2年間耐えたという木山氏による暴露本だろう。今は入手困難なようだが、股間を太ももに押し付け果てた話や、ジャニーとのセックスの話が克明に記載されている。しかし、彼はホルモン注射を打たれるのが嫌で、結局は事務所を辞めてしまう。

昼は食事を与えられ、夜は精を吸われる――ジャニーさんとの“蜜月”と“恥辱”の日々 (2018年9月12日) - エキサイトニュース

もちろんこれが本当の話であるかどうかは不明だが、他の暴露本の内容と照らしてみると、一定の真実は含まれているように見受けられる。実際のところ、被害はどこまで及んでいたのだろう。本によると、デビューしたグループのメンバー、光GENJISMAPTOKIOもみんな耐えていたとの事だが真偽は今となってはよくわからない。

マスコミはこれらの疑惑を報じなくなった。ファンも薄々これらの話を知りながら、見て見ぬフリをして、アイドルを応援し続け、その結果どんどんジャニー喜多川は肥え太り、被害は拡大する中で、結局は罰を受けないまま天寿を全うした。

芸能界はそういう場所で、どうしようもなかったのだろうか。デビューでき、活躍できた人はまだいいが、地獄に耐えながらも花を咲かせられなかった男たちを思うと、ジャニー喜多川を性人ではなく、聖人として崇める現在の報道の風潮は残念でならない。彼らがきちんと報道していれば、被害者は減ったのかもしれないのだから。

(追記)

ブログの記事の中で、鮎川太陽氏のツイートを貼って、彼が過去にジャニー喜多川から性的虐待を受けた事を、ツイートで仄めかしている可能性があるとの推測を記載していましたが、本人から、インスタグラムにて、そういう趣旨ではないと否定したと解釈できるコメントがあったので、その部分は削除します。