30代の大腿骨頸部骨折日記

実際にけがをした人からリクエストがあり、閉鎖したブログのうち、大腿骨頸部骨折に関する記事だけ復活させます

30代の大腿骨頸部骨折記録14〜前進

O先生「止まりましたね。ズレてしまったと思ったんですが、ここで止まりました。このまま止まってくれたら、大丈夫な気がします。」

 

M「先生、そもそも…前のレントゲンではズレたように見えたんですが、今回ではズレが戻っているように見えます。これ、前回のレントゲンでズレたように見えたのは写り方の問題だったのではないですか」

 

O先生「そうかもしれませんね。毎回同じ姿勢で撮るように技師さんにはお願いしていますが、全く同じ姿勢で取れるわけではないので、その都度レントゲンの写り方が変わってしまう事はありえる。僕は前のレントゲンを見た時は、これは厳しいなと思ったんですが、なんかいける気がしてきましたね。多分大丈夫なんじゃないかな」

 

基本的に慎重極まりないO先生がポジティブな発言をすること自体が今までには殆ど無かったことです。骨折以降ずっと苦しめられてきましたが、潮目がやっと変わったのを感じました。

 

おかしいと思っていました。だって全く痛くなかったのですから。もしズレたり骨癒合が得られていないなら痛くなるはずなのです。でも素人だからその判断に自信が持てませんでした。

 

やっと大手を振って杖なしで歩けるようになりました。もちろん最初は膝が痛くてなかなか杖なしで歩けるようになりませんでした。確か3週間ほどでなんとか杖なしで歩けるようになってきました。やっと日常が少し帰ってきたような気がしていました。

5週間後の2017年12月に病院に行きました。部屋に入るなり、先生はマウスをカチカチして興奮しながら早口で言いました。

「これ見てください!完全にくっついてる。これはついたと思います。折れたところが埋まったでしょ。これは勝ったな、これは勝ったぞ」

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こんなに興奮した様子の先生は初めて見ました。体重をかけた事で骨に刺激が加わり、骨癒合が促進されたようです。やはり骨には体重をかけないと治る力が戻ってきません。だから体重をかけたくて仕方がなかった。しかし、あまり早期に体重をかけてしまうとズレてしまう。4ヶ月もの免荷に耐えられなくなり、セカンドオピニオンをもらおうか、勝手に荷重開始しやうかと悩んだこともありました。

元々、O先生の上司は人工股関節という判断でした。そこを彼は上司に逆らって骨接合という選択を患者に勧めて、その結果がやはりダメだとしたら、批判は免れ得なかったでしょう。彼にとってもリスクを取った手術だったのです。それで興奮していたのかもしれません。

 

O先生「でも、、そもそもなんで折れたんでしょうね、、今までは骨をつけるのに必死でそんな話はしてきませんでしたが、私が見た若年性の頸部疲労骨折はもう一人いるんですが、彼は箱根駅伝の選手だったんですよ。貴方は朝に30分ぐらい走るだけのランナーでしょう。そんな事で折れる骨ではないんです。酒量など生活習慣について改めて確認したいんですが。」

 

なぜ今更そんな事を聞くのだろうと思いましたが、素直に答えました。タバコは1日10本ぐらい吸っていましたが、酒は1日ビール1本飲むか飲まないかぐらいでした。

O先生「うーん、それで折れるなら僕も折れますね。タバコは僕は吸わないけど。。

いやね、今回の症例は珍しい症例だし、折れ方も治り方もあまり見かけないケースなんですよ。このレントゲンを学会に出したいと思ってるんです。名前は出さないから許可をもらえませんか?」

 

もちろんOKしましたが、もう治ったかのように話す先生が不思議でした。だって頸部骨折には常に骨頭壊死の可能性がついてまわり、その結果がわかるまであと1年半近くかかるのです。まだ骨頭壊死のリスクが残ってますよね?と聞いたら、まぁそれはそうですが、、と答えてあまり心配していない風でした。

骨頭壊死の兆候を知るにはMRIが最も有効です。この時点では、ネットで読めるような大腿骨頸部骨折の論文や記事はほとんど読み漁り、疑問点はアスクドクターズという医者に質問できるサイトに入会して解消していたので、相当詳しい状態になっていました。

先生にMRIは受けなくていいのか聞いたら、あぁ受けときますか?という感じの反応でした。彼はあまり骨頭壊死のリスクはないと思っていたのかもしれません。MRIは2ヶ月後の2月に決まりました。

これで何もなければ、完治に向けて大きく前進することになります。